教科書で教えたい 真実の中国近現代史

教科書で教えたい 真実の中国近現代史

販売価格: 1,700円(税別)

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商品詳細

【あらすじ】
近年悪化の一途を辿る日中関係。
その原因はどこにあるのか? 
また、この関係は修復が可能なのだろうか?
右派的論調を封印し、近現代における日中間のしがらみを冷静に分析する―宮脇氏渾身の一冊。


著者      宮脇 淳子
ISBN       978-4-434-21943-6 C0095
版型      四六版 並製
ページ数   282ページ

【著者略歴】

1952年和歌山県生まれ。京都大学文学部卒、大阪大学大学院博士課程修了。博士(学術)。東京外国語大学・常磐大学・国士舘大学・東京大学などの非常勤講師を歴任。最近は、ケーブルテレビやインターネット動画で、モンゴル史、中国史、韓国史、日本近現代史等の講義をしている。
著書に『モンゴルの歴史』(刀水書房)、『最後の遊牧帝国』(講談社)、『世界史のなかの満洲帝国と日本』(以上、ワック)、『真実の中国史』(李白社)、『真実の満洲史』(ビジネス社)など多数。

【目次】

序 章 尖閣問題とは何か  7
中国と韓国は七十年前の戦勝国ではない/中国人にとって、歴史は政治/中国が尖閣諸島の領有権を主張するようになったのは一九七○年/大陸の政権と日本に両属していた琉球王国が日本領になる/尖閣諸島は下関講和条約以前にすでに日本領になっていた/一九七○年までは尖閣諸島が日本の領土であると中国も台湾も認めていた/尖閣諸島の政治問題化と日本の対処の稚拙さ/民主党政権時代の中国漁船衝突事件/反日デモの実体/尖閣諸島は中国領であるという国連での発言/日本人にできること

第1章 「中国」とは何か  31
「中国」は二十世紀に誕生した/中国語には「近代」はなく、すべて「現代」/「支那」は江戸時代から使われる/「支那」も「チャイナ」も語源は「秦」/「支那」から「中国」へ/「中国語」の誕生は一九一八年/「支那」という漢字がタブーになった理由/「中国五千年」も二十世紀に誕生した

第2章 近代以前の歴史  45
黄河文明の誕生/漢人はどこから来たのか/中国史(シナ史)は大きく四つに時代区分できる/秦の始皇帝の統一/漢の武帝と司馬遷/漢の版図拡大/『三国志』の時代/隋・唐の再統一/科挙と官僚組織/契丹と女真と宋/モンゴル帝国の建国/元の時代/元と高麗の関係/明の時代/清の勃興/明が滅び清がシナ本土を支配する

第3章 アヘン戦争の衝撃  91
清朝とはどのような国家だったのか/清朝の斜陽の始まり/イギリス最初の清朝使節マカートニー/カントン体制/アヘン貿易/清朝のアヘン禁止政策/欽差大臣林則徐、アヘンを没収/アヘン戦争/南京条約/「アヘン戦争から中国の近代が始まった」という説は毛沢東が作った/アヘン戦争後も清朝はすぐには変わらなかった/アヘン戦争が日本に与えた衝撃/アヘン戦争が日本人を変えた

第4章 清の衰退―太平天国の乱と第二次アヘン戦争  125
二十世紀になってもてはやされた「太平天国の乱」/近代中国の革命において客家の果たした大きな役割/洪秀全とキリスト教/初期の布教/太平天国の蜂起/地上の天国の実情/太平天国の終焉/白蓮教徒の乱/捻軍の乱/雲南の漢族と回民の対立/清の地方行政―科挙官僚の支配の仕組み/団練から郷団へ―軍閥の起源/小刀会の蜂起と租界/第二次アヘン戦争(アロー戦争、一八五六〜六〇年)/北京条約(一八六〇年)/太平天国と欧米列強/ロシアの黒龍江進出と沿海州獲得/外務省にあたる総理衙門を作る

第5章 洋務運動と日本の明治維新―清はなぜ日清戦争に負けたのか 167
洋務運動/中体西用/西太后はどのようにして実権を握ったのか/西太后はなぜ有名なのか/日本への黒船来航から江戸幕府の開国/日本とロシアの国境画定/国民国家という世界の新しい流れを受け入れた日本、取り残されたシナと朝鮮半島/七世紀以来の大陸との政経分離を破った日清修好条規/台湾出兵と沖縄県設置/清仏戦争に負けた清朝が、あわてて台湾を省に格上げする/日本からの正式な使者を拒絶した朝鮮王朝/日鮮修好条規が対等の条約でなかったのは、日清修好条規があったから/壬午軍乱と済物浦条約/清の李鴻章が先に朝鮮を属国にしようと企んだ/日本と清国が天津条約を結ぶ/日清戦争(一八九四〜九五年)/三国干渉とロシアの南下/清国分割の危機/日清戦争に敗れた衝撃と変法論の挫折/日本をまねて近代化をはかった清国

第6章 孫文にまつわる真実と嘘―辛亥革命から国共合作へ 209
孫文の生い立ち/辛亥革命は新軍のクーデター、清朝は中華民国に平和裡に禅譲した/孫文よりも袁世凱のほうが上手/袁世凱に出した日本の二十一箇条要求と孫文の関係/「大ボラ吹き」の孫文と、ロシア革命で反日になった中国人/孫文の国共合作

第7章 二十世紀前半の日中関係史 227
李氏朝鮮が反日になりロシアにつく/義和団の乱から北清事変へ/ロシアが満洲を占領し、朝鮮にまで南下/日露戦争のときもなお、韓国皇帝はロシア側につこうとした/日露戦争後、列強は日本の韓国支配を認める/日本の満洲経営の始まり/満洲への日本の投資/日本とロシアが密約を結ぶ/第一次世界大戦の最中のロシア革命と日本のシベリア出兵/パリ講和会議とワシントン会議/中華民国とは名ばかりで軍閥闘争が続く/張作霖が爆殺され、満洲が国民政府の統治下に入る/張学良が満洲で排日を激化させる/満洲事変の原因を作ったのは?/満洲事変から満洲国建国/蒋介石は共産党が嫌いだったのに国共合作をさせられる/支那事変

おわりに 261

参考文献  265

図表一覧  268

索引  281


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