三浦綾子論 「愛」と「生きること」の意味 増補版

三浦文学の魅力、それはあらゆる作品で
「人はいかに生きるべきか」を問いかけている点にある。

初版発行から15年を経て、再版を望む読者の声に応え、
60ページ以上を新たに書き加えた増補版の登場。

【もくじ】
第一部 「作家」の誕生
  第一章 「罪」と「赦し」の物語―『氷点』『続氷点』
    1 「罪」とは何か―作家の原点
    2 「氷点」―底知れぬ暗い穴
    3 「再生」と「赦し」
  第二章 「エゴイズム」の争闘―『積木の箱』『自我の構図』
    1 「人間」としての証
    2 「優しさ」の出会う「地獄」
    3 「エゴイズム」の争闘
第二部 「生きること」と「愛」と
  第一章 生きることの意味に向かって―『天北原野』『泥流地帯(正続)』『海嶺』
    1 翻弄される「純愛―永遠の愛」
    2 「自然」に抗する
    3 「生―死」の超脱
  第二章 「聖家族」を求めて―『残像』『石の森』『嵐吹く時も』
    1 二つの「家族」
    2 カインとアベル―『残像』とその周辺
    3 「聖家族」への道
  第三章 「裁き」と「自己犠牲」そして「愛」―『裁きの家』『塩狩峠』『ひつじが丘』
    1 現実―その醜状
    2 自己犠牲
    3 「愛」のゆくえ
第三部 「戦争」と「歴史」
  第一章「戦争」を最大の悪として―『青い棘』『銃口』
    1 加害と被害
    2 戦争・天皇・女性
    3 人間の尊厳―語りつぐべきもの
  第二章「歴史」の中の女たち―『細川ガラシャ夫人』『千利休とその妻たち』
    1 激動の中で―「人間らしさ」の追求
    2 愛と芸術に生きる
    3 「女性論」として
第四部 作家の原風景
  第一章 「もう一人の私」に向かって―自伝・評伝作家
    1 他者を「我」として―自伝と評伝
    2 自伝(小説)―自己批評の魅力
    3 先人(キリスト者)を生きる
    4 「母」なるものへ
  第二章 キリスト教・短歌・北海道
    1 信仰と文学・表現
    2 「短歌」に始まる―多様な方法
    3 北海道(旭川)―風土の魅力
第五部 増補
    1 三浦文学と北海道
    2 三浦文学の魅力 ―「正義」と「理想」を求めて―
    3 三浦綾子の自然観
    4 「愛」と「生き方」の伝道者
    5 三浦綾子の文学とそのトポス―『天北原野』、その他の作品から
    6 三浦綾子とその発語の「場」
    7 三浦夫妻の思い出
    8 『母』を読む
    9 『銃口』―三浦綾子文学の集大成
    10 三浦綾子さんを悼む
    11 三浦綾子とその文学(追悼文)
    12 心に響くメッセージ

【著者略歴】
黒古 一夫
1945年12月群馬県安中市生まれ。
群馬大学教育部卒業。法政大学大学院(日本文学化)博士課程満期退学。
現在筑波大学院教授。

著者      黒古 一夫
ISBN       978-4-434-12636-9 C0095
版型      46判 ハードカバー
ページ数    284ページ
発売日     2009年4月1日
三浦綾子論 「愛」と「生きること」の意味 増補版

販売価格: 2,286円(税別)

(税込: 2,515円)

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