仏教とお金

【あらすじ】
お金が好きな方―必読の書!
僧侶であり仏教研究者である著者が仏教の目から見て、お金のありがたさ、
その危うさを解き明かす。
日本人の多くが、目からウロコ……を経験されることだろう。

著者      松岡幹夫
ISBN      978-4-434-23172-8 C0095
版型 B6判 並製
ページ数   224ページ

【著者略歴】
松岡 幹夫(まつおか みきお)
1962年、長崎県に生まれる。1986年、僧籍に入る。2004年、東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。
博士(学術)。東日本国際大学教授。同大学東洋思想研究所所長。
著書に『日蓮仏教の社会思想的展開―近代日本の宗教的イデオロギー』(東京大学出版会、2005年)、
『超訳 日蓮のことば』(柏書房、2013年)、『京都学派とエコロジー―比較環境思想的考察』(論創社、2013年)、
『宮沢賢治と法華経―日蓮と親鸞の狭間で』(昌平黌出版会、2015年)、
『創価学会を語る』(佐藤優との共著、第三文明社、2015年)など多数。

【目次】

はじめに

第一章 お金には顔がある
     お金は「みんなで生きている」という証である
     お金は理性の産物である
     紙幣は「紙」なのに力を持っている
     お金は社会の生命の表れである
     お金には繁殖力がある
     お金には欲望が宿っている
     お金には公共心が宿っている
     お金は人の自由を広げる
     お金を通じて人々の恩を受けている
     前世とお金の関係を知る
     人はお金に縛られている
     お金は怒りの顔も見せる
     お金は単純なものではない

第二章「何が仏教か」を知る
     ブッダは宇宙的個人である
     仏教研究者は「所有」の観念に縛られている
     上座部仏教も大乗仏教も
     ブッダが説いたままの教えではない
     仏教は「体で知る」が基本である
     仏教学による仏教理解は周辺的である
     経典は本来、信じて読むものである
     アメリカの仏教学界で文献学への批判が起きている
     解釈学を超えた「修行学」を展望する
     修行学が「宗学」として仏教学の中に取り込まれた
     仏教学を修行学に取り込む

第三章 お金の呪縛を解く
     資本主義に近づく仏教、反資本主義の仏教
     上座部仏教と大乗仏教ではタイプが違う
     人生を「苦」と見る上座部仏教
     上座部仏教は徹底した道徳主義を唱える
     お金は預かり物である
     どんなにお金があっても自分のものではない
     多くの物を持っていても一つしか使わない
     「お金の宿」になる
     心にまさる財宝はない
     お金を盗むと貧乏になる
     気前がよすぎる人はお金に逃げられる
     ケチと節約は違う
     お金を欲しがるのは怠け者が多い
     「憎まれっ子世にはばかる」はウソである
     「無私」の精神がエゴの解毒剤になる

第四章 お金を生かす
     人生を楽しむ自由が眠っている
     欲を制した人は欲があってもいい
     ブッダは一般人に「よく世間を生きよ」と教えた
     お金の力が仏教を支えた
     仏教は利息を禁止しない
     仏教は財産を尊重する
     前世の行いで金持ちになる
     自分のお金ではないから金持ちになってもいい
     金儲けと信仰は別ではない
     「お金を生かす」に決まった道はない


第五章 活金主義の理念
     大きな利益を追えば小さな利益はついてくる
     活金主義は「大きな個人主義」である
     活金主義は自分自身に勝った人の生き方である
     活金主義は感化によって身につく
     活金主義はチャリティーと考え方が違う
     活金主義は天の助けを借りる
     活金主義で運命を乗り越える
     活金主義は運命を作り出す
     活金主義は智慧の中道を歩む
     活金主義のモットーは「徳は得なり」である
     活金主義は悪人からお金を取り上げる
     活金主義は悪人を生かして使う


第六章 活金主義の実践
     他人でなく自分を変える
     生命力でお金の恐怖に勝つ
     怒りを生かす
     智慧の決断力をつける
     人生の師を持つ
     信用力をつける
     皆のために働く
     自分のために恩返しはする
     多少の贅沢はいい
     宇宙的責任感を持つ

第七章 日本の仏教に学ぶ
     世間虚仮唯仏是真(聖徳太子)
     道心の中に衣食あり、衣食の中に道心なし(最澄)
     径寸十枚、これ国宝に非ず。
     一隅を照らす、これ則ち国宝なり(最澄)
     利行は一法なり、あまねく自他を利するなり(道元)
     人のために火をともせば、我がまへあきらかなる(日蓮)
     まことのみちは世間の事法にて候(日蓮)
     三方よし(近江商人)
     みんなむかしからのきやうだいなのだから
     けつしてひとりをいのつてはいけない(宮沢賢治)
     言葉を捨てて事実に帰る(鈴木大拙)
     もっとも不幸を味わった人こそ、
     もっとも幸福になる権利がある(池田大作)

おわりに
主要参考文献
仏教とお金

販売価格: 1,400円(税別)

(税込: 1,540円)

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