未来ワールド ―よみがえる縄文―

なぜ、かほどまでに、「芸術」が重大なのか?!

「衆愚の闇」は世界に暗黒をもたらし、「衆賢の光」は世界に光明をもたらす。

宇宙誕生から現代までの壮大な歴史と、人類の文明史をわかりやすく紐解き、人類のこれからのあり方を問う世界文明論。
ネアンデルタール人から縄文人……そして、ヨーロッパルネサンスへと脈々と受け継がれてきた「母乳(ちち)と野花密(みつ)の文明」。
環境破壊、気候変動、貧富の格差拡大、原発の放置……大きな「世界課題」を抱え、ゆきづまった人類を救うカギはどこにあるのか?
日本を代表する「先達詩人」原子修が、千年後の未来のために、物質主義に陥った現代に警鐘を鳴らす。

ISBN       978-4-434-29343-6 C0095
版型      四六版 並製
ページ数    192ページ

題字揮毫:中野北溟

土器文様(カバー・表紙):山梨デザインアーカイブ提供(下記の土器を元に作成)
     名称 :深鉢 勝坂第III様式/出土:重郎原遺跡(山梨県塩山市中萩原)

土偶(カバー裏):八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館提供
     国宝「合掌土偶」 出土:風張I遺跡(青森県八戸市)


〇ためし読み 
https://hanmoto9.tameshiyo.me/9784434293436

【著者略歴】

原子修(はらこおさむ)

1932年、函館市出生。早くから試作を始め、全国誌『詩学』の新鋭詩人特集で全国に紹介され、詩集『鳥影』(北海道詩人賞)を皮切りに詩集『未来からの銃声』(日本詩人クラブ賞)や別の詩集で全国賞の現代ポイエーシス賞を受賞し、日本現代詩人会から「先達詩人」の顕彰を受けた。詩劇の創作・公演も国内外で多数実施し、文化庁の地域文化功労者表彰を受けている。人類文明の課題にも深く関与し、子どもの権利条約童話『月と太陽と子どもたち』の日本語版・英語版・中国語版も刊行し、現在は日本ユニセフ協会賛助会員・国連UNHCR協会の国連難民サポーターとしてボランティア活動を継続している。1978年刊行の『人類パニック―生きのこるただ一つの道―』(講談社)も、この度の『未来ワールド―よみがえる縄文―』の先駆けといえよう。
札幌大学名誉教授。北海道小樽市在住。



【パブリシティ情報】―――――――――――――――――――――――

・2021/9/18 読売新聞 北海道版 著者インタビュー掲載


【読者の声】―――――――――――――――――――――――――――

・「縄文」を新たな視点で読み解き、世界観の構築に結びつけたこと、新鮮に面白く読みました。
 (東京都 60代 男性)

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【もくじ】

序曲  万象の生みの親なる〈大自然〉 15

1 ビッグバンが大宇宙という壮大な大自然の花を咲かせた 16
2 大自然という神話めいた美しい花から森羅万象が誕生した 16
3 文明と文化 20
《〈物・技術・知能〉機能》優位タイプ 22
《〈心・霊言・知恵〉の精神機能》優位タイプ 23
4 「毒蜜の文明」と「母乳と野花蜜の文明」 24
「毒蜜の文明」 24
「母乳と野花蜜の文明」 25


第一楽章 古代をつらぬく〈人間性〉 29

1 博愛や洞窟壁画芸術を通じて「人間性」の起源に貢献した「ネアンデルタール人」 31
2 野生動物への「謝罪と感謝と再生への祈りの儀礼」を壁画に芸術化した「クロマニョン人」 38
3 一三〇〇〇年以上戦争のない芸術中心の衆賢文明を実現した「縄文人」 42
「煮炊き用土器」の発明 45
「煮炊き用土器」が促した「定住化」 47
 芸術作品としての「煮炊き用土器」 48
 芸術作品としての「縄文土偶」 51
「アニミズムの知恵」としての「動植物・道具・自然現象への儀礼」 54
一三〇〇〇年以上戦争をしなかった「高次な人倫性」 59
「生涯全人教育」を支えた「ちいさな生活共同体」 65
 列島をあまねく慈しんだ〈衆賢の光〉 70
4 《〈精神文化機能〉優位の文明》の実現をめざした「古代ギリシア人」 75
「ギリシア本土のボイオティア」の叙事詩人「ヘシオドス」 75
〈イソノイア(無支配)文明〉を数世紀間実現した「イオニア人」 76
「都市国家アテナイ」で〈正義の知〉に殉じた「哲人ソクラテス」 82

第二楽章 〈シュメール系文明〉の発生 89

1 〈初期農耕文明〉は〈地母神〉を象徴とする「母乳と野花蜜の郷」だった 90
2 〈物・技術・知能機能〉優位へと誘う「魔神」の虜となった「農耕文明」 92
3 「蜜」と「毒」の混ぜ物としての〈シュメール文明〉 93

第三楽章 新しい《〈精神文化機能〉優位の文明》を求めて 99

1 「フランク王国のカール大帝」の〈カロリング・ルネサンス〉 100
2 〈ヨーロッパ・ルネサンス〉 106
3 〈シュメール系文明〉からの脱却を促したルソー 109
4 人類史上初の本格的な民主主義国家を誕生させた「アメリカ合衆国革命」 114
5 「人権宣言」にもとづく政治革命としての「フランス大革命」 115
6 カントの〈理性による人類統合思想〉をふくむ〈ロマン主義精神文化深化運動〉 119
「人類統合論」の提唱 120
《〈精神文化機能〉優位の新しい世界文明》の提唱 122
「新しい自然観」の創出 123
7 人間性擁護の新しい世界文明を夢みて創造活動をくりひろげた芸術家たち 125
8 「産業革命」と「第一次・第二次世界大戦」の試煉をこえて 131
9 「国際連合(UN)」の誕生 132
10 「欧州連合(EU)」の誕生 140
11 二〇世紀へと持続され世界化された「ロマン主義精神文化深化運動」 142


第四楽章 〈シュメール系文明〉のゆきづまり 153

1 「地獄の門」としての〈シュメール系文明〉 156
2 自己崩壊しはじめた「地獄の門」 157
〈アントロポセン(人新世)の荒野〉…地球規模の環境破壊 157
〈人為的気候変動〉…世界水没の可能性 159
〈核兵器・原発の放置〉…人類共滅の危険 160
〈科学技術文明の迷走〉…人間であることの価値と尊厳の消滅 163
〈富の極端な偏在〉…貧富の差の天文学的な拡大 166
〈世界秩序の昏迷〉…漂流する「現生人類号」 167


終曲 新しい世界文明の創造へ! 173
未来ワールド ―よみがえる縄文―

販売価格: 1,000円(税別)

(税込: 1,100円)

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  • 2021/9/18 読売新聞 北海道版 著者インタビュー掲載

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